アクネ菌は正式名は「プロピオニバクテリウム・アクネス」と言い、私たちの皮膚には棲みついている常在菌(人の体に日常的に存在する細菌)で、嫌気性(酸素を嫌う菌)皮脂を非常に好むため皮脂分泌量が多い毛穴の奥の脂腺をすみかにしています。
最近の研究では善玉菌と悪玉菌が存在していることが分かってきました。
善玉菌は皮膚表面を弱酸性に保って潤いを維持したり悪玉菌の繁殖を抑えたり、外部からの病原菌が侵入するのを防いでくれています。
ところが脂っこい食べ物やホルモンバランスの乱れ、ストレス、間違ったお手入れなどの影響により皮脂が過剰に分泌されるようになると、皮脂を餌にしてどんどん増殖しニキビや炎症を起こす悪玉菌が繁殖するようになります。
皮脂が少なく全くアクネ菌がいない皮膚は潤いが無くなりカサカサの乾燥肌になります。乾燥肌になると肌荒れが起こったり粃糠性のフケや粃糠性脱毛(乾燥が原因の脱毛)が起こりやすくなってきます。
アクネ菌はリパーゼという酵素を持っていて皮脂を分解するとオレイン酸などの遊離脂肪酸(血中に溶け出した脂肪の一種)が作られ炎症をひきおこすようになり、頭皮や肌が荒れてきたり毛穴内部の毛根部に炎症が及ぶと正常な毛を作り出すことができなくなり次第に細く伸びの悪い髪になっていきます。
シャンプーのやり方が間違っていたり頻度が少ないと皮膚表面の古い角質や過剰な皮脂が毛穴に詰まったままになりアクネ菌はさらに増殖して脂漏性皮膚炎や脂漏性湿疹、脂漏性脱毛(皮脂の分泌過剰が原因の皮膚炎や湿疹、脱毛)を引き起こすようになります。
マイクロスコープでチェックすると毛穴がピンク色になっていてネオンサインのように見えるものはアクネ菌ではなく「皮膚ポルフェリン」(皮脂が酸化して肌機能に悪影響を与える過酸化脂質)です。
このチェックのことをミナト3710では「クリオネチェック」と呼んでいます。名前の由来は北海の海に住むクリオネの胸のピンクの点滅に似ているから)
頭皮に当てた場合一画面に4〜5個までは普通で正常。それ以上になってくると炎症や湿疹が起こりやすくなり、男性ホルモンやストレスなどの影響を受けると脱毛に進行しやすくなります。
額や鼻は男性の場合はほとんどの毛穴がピンクになっていますが、もともと生えている毛がうぶ毛であることから毛への影響よりも炎症やニキビができやすくなります。
アクネ菌を防ぐには頭はシャンプーをきちんと行う。この場合、皮脂やアクネ菌を脱脂してゼロにしてしまうと善玉菌の頭皮表面を弱酸性にすることができなくなるので、毛穴の過剰な皮脂を取り除くためにあらかじめ皮脂をホホバオイルなどで溶かし(アブラはアブラで取るの原理。オイルを使用しているので脱脂し過ぎることはありません)てから、ピロクトンオラミンなどの殺菌成分を含むシャンプー剤(ルイザプロハンナプレミアムシャンプーは他の成分とともに育毛に効果的です)を使用して、血行促進と新生毛を引き抜かないように洗うために指頭で頭皮を揉むようにして洗うマッサージシャンプー「髪様シャンプー」(ミナトのホームページをご覧下さい。)を行います。
ムコタブラシは気持ちの良い程度に一方向に向かって使用して下さい。絶対にかきまぜるような使用はやらないで下さい。
最初に襟足をとかすようにブラッシングして、次につむじ周囲から襟足に向かってブラッシングし、最後に額生え際からつむじ、襟足に向かってブラッシングして下さい。