第16回 髪に悩む人たちの傾向について教えて下さい。
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質問 私のサロンにも育毛の相談やトリートメントを受ける人が徐々ですが増えてきています。効果についても色々聞かれますが、すぐに結果がでるものとは思いません。 そんな時、お客様の気持ちや傾向、どのようなことに気をつけていただいたらよいかなど、対処について教えて下さい。 (埼玉県 I.S志)
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回答 「ハゲ」は発毛と脱毛のバランスが崩れ、生える数より抜ける数が増えた時や、抜けた毛よりも細くて寿命の短い毛が生えてくるような場合で、抜け毛の数が増えてくると、気になって情報を集め、あれやこれやと試み始めるようになりますが、あせりのあまり自分勝手な方法で手入れをしている人が多いようです。 脱毛の手入れは長引くことや困難なものが多く、どうしても悲観的に考えがちで、この精神的なものが障害となって脱毛を進行させたり、育毛を諦めてしまう人も沢山います。 ハゲや薄毛になったのは、必ず原因や誘引があったはずですから、これらをひとつひとつ取り除くようにすれば予防は必ずしも不可能ではないのです。 ハゲは必ずしも不治のものばかりではなく、そのほとんどが、治そう、回復させようと思っていても、途中からくじけてしまい、治そうとする気力が消失してしまったり、数多くあるハゲ情報に混乱して気持ちばかりあせってしまったり、初めから「遺伝だから」と諦めている場合の方が多いです。 実際には薄くなってはいないのに、
カットやセットの状態などにより地肌が見える
ようになると、手入れをしているけどスカスカになったなどと表現する人も多いです。 また
育毛剤などに頼りきって生活面がおろそか
になっている人がいたり、逆に髪や健康に良いことを毎日色々やっているのにだんだん薄くなってしまったと言う人もいます。このような人は、自分の身体の老化が進んでいることを考えていないことが多いです。同じことをやっていたとしても、人間は機械ではありませんので老化したり、慣れが起こったり、耐性がつくこともあり、精神面でも体調は必ず変化しているのです。 気にし過ぎる割には、気にかけていて体調などに応じた正しい手入れをしている人が少ないのです。 なぜかといいますと生命に別状ないため、いつの間にか手入れを忘れてしまったり、怠ってしまう人が多いからなのです。また、なかには手入れをしているからと、無茶な扱いをしたり、逆にハレ物にでも触るかのように、育毛剤をつけただけでそのままにしていたり、抜け毛が恐いからといって、ほとんどシャンプーをしなかったり、ソーッと軽く洗っている人が多いのです。 手入れを始めるとすぐに毛が生えて(伸びて)くるのではないかと考えたくなりますが、長い年月かかって薄くなったものを、短時日で回復させることは困難なことなのです。 無くなったり、細く短くなった髪を、生やしたり、育てるためには色々努力が必要なのです。決してあせってはならないのです。 人間の細胞の中で最も分裂の激しい髪の毛を、さらに細胞分裂を極度に行わせようとするとガン化の恐れも出てくるのです。 無理に引き抜いた毛でも、再生には129日もかかり、目立つ長さになるまでは再生に必要な期間を合わせると6〜7カ月もかかるわけですから、毛乳頭の働きが悪くなっていたり、休んでいる場合には、もっともっと日数がかかることになります。 実際に、
ハゲるのに何年もかかったものが、数カ月で太い毛が生えてくるような場合は、円形脱毛症の場合を除いてまれで、かなりの日数が必要になるのです。
髪の毛は身体の健康とも密切な関係をもっていますので、自分の体質に合った食事内容や手入れ法、精神状態、アドバイスなどを受けていれば、短縮されてくることもありま。 髪の毛が生えてくるために必要なことは、まず第一に治そうと努力する気力が必要なのです。いくら有効なものでも気力のない人では途中で投げだしてしまい、結局は元の状態か、もっと悪化した状態になってしまうこともあるのです。 次に大切なことは、自分に合った最新の養毛剤・育毛剤や器具、育毛法を選んで実行することです。 最後に毛髪と皮膚の生理についての詳しいアドバイザーをもち、定期的にチェックを受けることです。 これらの三つのパワーがうまくミックスする事により、髪の毛が生えてきたり、伸びが良くなってくる可能性が生まれてくるのです。 (全理連中央講師 板羽忠徳)
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参考資料 ●ハゲないために
@髪に対し、気にし過ぎず、気にかけて、常 に愛といたわりの心を持って正しくお手入 れをすること。 A健康がまず基本。食生活のバランスを整え、 蛋白質など髪に良い食べ物を適度にとるこ と。 B頭皮、頭髪は常に清潔に保ち、フケ、カユ ミは早めに手当をしておくこと。 Cシャンプーは育毛の基本。シャンプー剤の 選定に注意し、頭皮のマッサージシャンプ ーを行うこと。 Dマッサージの励行。毎日のシャンプーの後 は、育毛剤を使い、血行促進を行うこと。 Eタバコは厳禁。酒、コーヒー、香辛料など 刺激物は控えめにすること。 F髪に無理をさせない。髪を強くしばったり、 きつい帽子、鉢巻き、無理なヘアスタイル などは避けること。 Gパーマや染毛は乱用しないこと。プロによ る正しい技術を行ってもらい、ケアも充分 に行うこと。 H過労、ストレス、睡眠不足は髪の大敵。心 身共に休息、休養をこころがけること。 I遺伝的要素を持つ人は早めに手入れを始め、 進行防止を心がけること。
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