第32回 髪の毛がポツポツと白くなり切れる?

質問
 実は、頭頂部の髪に白い付着物がポツポツついており、そこが切り取り線の様になっていて、簡単に髪が切れてしまいます。地肌も目立ってきました。何かの病気でしょうか?原因や治療法などを教えて下さい。とても悩んでいます。デジカメ画像を添付させて頂きます。
(三重県 O.M 女性 30歳 )

回答
 実際に切れた毛を調べていないことから、はっきりしない部分もありますが、写真の様子から次のようなことが考えられます。
@ まず、「シャンプー」ですが、シャンプー剤の原液を断毛している部分につけて洗っていなかったでしょうか?脱脂力の強いシャンプー剤をいつも同じ所につけていると、次第に乾燥しやすい毛になってきます。このような髪の毛にドライヤーをかけ続けたり、アルコール分の強いトニックや育毛剤を連用していると、地図の鉄道の印やカミキリ虫の触覚のように、白、黒、白、黒となって、白い部分から折れ曲がりやすくなってきます。
 このようになるとブラッシングなどにより 強い力が加わると、次第に結節性裂毛が起こり、白い部分から断毛するようになってしまいます。
A 次に、もし、どこかに 「円形脱毛症」ができていたり、あるいはできたことがあったり、これからできるような場合、断毛が起きやすくなることがあります。
 アレルギーやストレスが原因で髪の毛に栄養を送る血管が収縮し、その血管から栄養を供給されていた髪の毛は栄養不足に陥ってしまいます。ストレスが断続的に起こるようになると、白、黒、白、黒になり、成長期のまま脱毛したり、根元すれすれの所から5mm位のところで断毛するようになってしまいます。
B もう一つ考えられるのが 「甲状腺の病気」 です。甲状腺機能の低下が起こってくると、指で髪の毛を毛根の方からなぞってみると、乾燥した状態でキューティクルの表面がザラザラしており、毛幹には白い点々が何箇所かついており、その白い点から毛髪は折れ曲がり、ちょっとした力でプチンと切れやすくなってしまいます。
C さらに、 「白輪毛」とよばれる異常毛の発生 も考えられます。遺伝的素質で発生すると言われていますが、まれに後天的に栄養が阻害されて突発的に発生することがあります。毛母細胞でケラチンたんぱく質がつくられる時、何らかの先天的な欠陥から、シスチンやイオウの含有量が非常に少ない角化不完全な毛髪となり、毛根部分の毛の内部の所々に空洞ができ、皮膚の内部ではその空洞の中には水や細胞液が満たされていましたが、毛髪が皮膚の表面に出てくると、空洞内の水や細胞液は蒸発し、変わりに空気が入り込み、光りを反射するために白く見えるようになり、その白い点から毛髪は折れたり切れるようになります。
(全理連中央講師 板羽忠徳)

参考資料
 結節性裂毛による断毛の対処には、まず 誘因と考えられる事を避けることが大切 です。 どの場合も乾燥していることと、正常な蛋白質がつくられていないことから、蛋白質やアミノ酸、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸などを十分に摂取し、内面からの栄養の充実と、オイルやPPTなどによる外面からの形態保護や質的保護が大切になります。
@ シャンプー剤は手のひらでよく伸ばしてから、濡らした髪の毛に平均につけて泡立てるようにして洗い、よくゆすぎ、髪の毛にはトリートメントをして保湿しておくことと、 シャンプー後も断毛している部分に乾燥させないようにホホバオイルのようなものを塗布しておけば、しだいに切れなくなってきます。
A  リンパ球が自己の組織である毛根を異物とみなして攻撃する ようになり、発育が妨げられたり、毛根が破壊されてしまい、毛根部が萎縮したり断毛するようになってしまいます。この場合は医師の処方によりステロイド剤を処方してもらったり、免疫抑制剤などを処方してもらいます。
B 亜鉛、ビタミンやアミノ酸、必須脂肪酸などの含まれた健康補助食品を摂り、体調が良くなってくると髪の毛の方も良くなってきます。荒れて傷んでいる部分をカットし、髪の内部にある繊維質を補強する力があり、コンディショニング作用を持ち、髪にハリやコシなど弾力を持たせることができる 「ケラチンPPT」を使用 します。オイル系の整髪料をつけて保護しながらじょじょに髪を伸ばしていくようにします。
C 今のところ確実な治療法はありませんが、@、Bのようなお手入れをします。

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