第52回 顔そりはくすみの原因や皮膚を硬くしますか?

質問
「顔そりはくすみの原因」「女性の肌にカミソリを当てれば、肌は悲鳴をあげて脂を出したり、皮膚を硬くします」と書いてありましたがどうなのでしょうか。
(千葉県 S.F枝 28歳)

回答
 顔そりが「くすみ」の原因になるのか?ですが、結論を先に言えば「No」ということになります。
 一般には肌が透明感を失った状態を、「くすみ」と言い、肌の表面的な現象ですが、その原因については4つに大別されており、いずれも皮膚の光学的な性質に影響されるもので、血流によるものが36%、メラニン色素によるものが14%、血流とメラニンの複合型が32%を占め、残りの18%は角質層の肥厚やキメの粗さ、毛穴が目立つことなどによるものとされています。
 このように血行不良がほとんどを占めており、 加齢による皮膚表面の毛細血管の萎縮、疲労による血流の減少などにより酸化型ヘモクロビンの血中濃度が減少することによって皮膚色の赤みが減少して起こります 。また過度の疲労時に目のまわりに起こる「くま」の場合は、血流が滞留したことにより青黒く見えるもので血流滞留性の「くすみ」と言われています。
 顔そりは剃るという行為が「皮膚を削る」ような印象を与え、強く剃ったり、ガリガリ剃れば本当に皮膚表面を必要以上に削ってしまいますが、プロが行う顔そりは肌の状態に合わせてソフトに行うことから、ムダ毛を無くし、古い角質を除去し、毛穴の汚れを除去できること、顔剃りの時に蒸しタオルを使うことなどから水分も保持され、弾力のあるみずみずしい肌になり、さらに顔そり後の肌はキメが整いお化粧のノリが良くなることから、むしろ顔を明るい感じにすることができるのです。
 本を読んでみると「繊細な女性の肌にカミソリを当てれば、ガードを無くした肌は悲鳴をあげて脂を出したり、自らを守るために皮膚を硬くします。」と書かれていましたが、顔そりをすることにより皮脂が多くなる。皮膚を硬くする。産毛がリンパ節を守るためにある。というような因果関係などのデータや論文などはいろいろ探してみてもありませんでした。
 「車は交通事故を起こすことがあるから危険か?」というと、免許を持たない人が運転したり、無謀な運転をした場合は危険度が増しますが、「免許を持った人が交通法規を守り、正しい運転をしていれば役に立つ便利なモノである。」というように、カミソリを使うからと言って一概に危険や害があるというものではなく、 プロが正しく行えば、安全で肌の状態を整えて良くし、リラックス効果やストレス解消効果などを与える技術でもある と言う ことができます。
 自分で顔剃りをや ると、ついつい強く やりすぎて肌を荒らし、炎症などのトラ ブルを起こしてしま うことがありますので、顔そりは 経験豊富なプロの理容師に 安心して剃ってもらうようにしましょう
(全理連名誉講師板羽忠徳)

参考資料
くすみ(Skin dullness)について
 「くすみ」とは、日本化粧品工業連合会が発表した定義によると、「顔全体、または目のまわりや頬などの部位に生じる現象。赤みが減少して黄みが増したり、肌の“つや”や透明感が減少したり、皮膚表面の凹凸などによる影で、肌が暗く見える状態」とされています。
 一般には肌が透明感を失った状態を、「くすみ」と言い、肌の表面的な現象ですので、くすんでいたりいなかったり、その日によって違います。
 肌の病気というわけではありませんが、次のようなことがあると「くすみ」が起こります。
「肌が汚れている。水分が不足している。シミやソバカスなどの色素沈着の前段階のとき。血行が悪い。体調が悪い。睡眠不足。タバコの吸い過ぎ。疲れ。精神的な落ち込み。古い角質が残っている。栄養が不十分。老化。」などがあげられます。

古い角質や毛穴の汚れを取るには
 新陳代謝が悪くなりメラニンを多く含んだ古い角層がいつまでも肌に残ってしまうとくすんで見えるようになります。
 医療ではケミカルピーリングやレーザーピーリングで皮膚の角層を剥離させる方法や、レーザーフェイシャルで細かい色素斑をとる方法も行われていますが、理容師が行う訳にはいきません。
 そこで、古い角質や毛穴周辺の汚れなどを取り除くには、プロによる適切なシェービングを定期的に行うことが効果的であると言えます。
 そのほかには、睡眠不足を解消して、身体の疲れを取り、ビタミンB2や、ビタミンC、ビタミンAなど栄養を十分に摂ることも必要です。

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